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    2012.6.3北千住・シアター1010 総評 

     6・17キネマでのJWP認定タッグ&デイリースポーツ認定女子タッグ王座挑戦に向けて、中島安里紗&勝愛実組が順調な仕上がり具合を見せている。この日の北千住大会では2試合に登場。倉垣翼&川佐ナナ組を相手に、勝が初公開となるダイビングエルボードロップで川佐をピンフォール。幸先いい1勝をあげると、メインの8人タッグでも中島がだるま式ジャーマンでモーリーを仕留めてみせた。勝がとれば、先日の横浜大会で復帰後初勝利をおさめた中島も勝利を奪う。バランス面でも、タイトルマッチに向けていい感じなのである。
     メインで組んだボリショイは言う。「阿吽の呼吸というか、2人とも(タッグの)センスがいいんですね。お客さんにも応援されやすいチームだし、期待したいと思います」
    「さくらえみみたいなヘラヘラした人間がJWPのベルトを持ってるなんてありえない!」
    大きな期待のかかる中島&勝組は、さくらがベルトをタイにもっていってしまったことにも怒りを燃やしている。米山香織とともに異国へいってしまったことで、タイトルマッチがおこなえる保証がないからだ。次の6・17キネマを逃したら、さくらにその気がないだけに、いつタイトル戦がおこなえるかまったく読めない。それだけに、なんとしてもベルトを日本に戻したいところなのである。
    確かに、JWPのベルトを海外に紹介できるメリットはあるだろう。しかしながら、現時点でそれほど大きな“宣伝”は期待できないのではないか。正式に旗揚げし、現地での大会がしっかりとおこなえるようになってからでも、そのことについては決して遅くはない。少なくとも現時点において2本のベルトは、さくら&米山が日本のチャンピオンであると知られるためのアイテムにすぎないと言ってもいいかもしれない。
    その反面、中島&勝がタイトルを奪取すれば、タッグ2冠戦はいつでもおこなえる状態に戻るだろう。そして、それ以上に大きなメリットがある。タイトル戦線が一気に若返る可能性が高いのだ。他団体の若手が挑戦する機会も増えてくるだろう。タッグ2冠を中心に、新しい風景が女子プロ界で見られる可能性が出てくるのである。
    勝負の行方によって米山が帰ってくるわけではないけれど、タッグ2冠王座を正常な状態に戻すためにも、中島&勝組には期待がかかる。ちなみに、ボリショイはベルトを流出させてしまった責任から、現在、禁酒をしているとのこと。ボリショイのためにも、中島&勝の活躍が望まれるのだ。これはJWPの営業にもかかわる問題らしい。
    さて、北千住大会ではほかにも動きがあった。第1試合ではラビット美兎に勝ったモーリーだが、メインで中島にフォール負け。悔しがるモーリーの姿に、“無差別級王者”春山香代子が怒りをぶつけた。「そんなに悔しいなら、その気持ちを試合中に出せよ!」。この発言をきっかけに、6・17キネマでのシングルマッチ、春山vsモーリーが決定。春山は「モーリーがガンガンくればチャンピオンとして受けて立つ。そうでなければぶっ潰す」とコメント。いまのところノンタイトルながら、モーリーにとってはその次の闘いをタイトルマッチにする絶好の機会。初防衛戦の相手がなかなか決まらない状況だけに、春山を振り向かせる大チャンスなのである。ザ☆WANTED!?のメンバーとなって以来、コミカル路線を突き進むモーリーではあるが、実はシングルでもこのところいい内容を見せている。それだけに、モーリーが無差別級王座に挑戦するのも、彼女の頑張りしだいでは十分にありなのだ。6・17キネマでの春山vsモーリーは、夏に向けてのJWPを占う重要な試合になるかもしれない。
    また、6・17キネマではジュニア2冠王座戦がおこなわれることになった。JWP北千住大会の後におこなわれたガッツワールドで、ミクロがラビット美兎に勝利。この勢いでミクロが挑戦をアピールし、協議の結果、ラビットの初防衛戦が決定したのだ。ミクロといえば小さいながらも腹黒い戦法で攻めてくる策略家。やっとのことで取り戻したジュニアのベルトがふたたび流出しかねない大ピンチといっていい。王者のラビットがどのようにミクロを攻略するのか。両者小さいながらも、見逃せないビッグカードだろう。
    なお、北千住大会ではヒザの負傷で欠場していた阿部幸江が復帰を宣言。予定通りにいけば、6・17キネマでカムバック戦が実現しそうだ。予想よりも早い回復だけに、これは朗報だ。                              (新井 宏)
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